マイコプラズマ肺炎について

こんにちは、有明こどもクリニック豊洲院院長の「のりちゃん先生」こと、村上典子です。

今日は今とても流行ってきている「マイコプラズマ肺炎」についてお話しします。以前はよくオリンピックイヤーに流行すると言われていました。今年はパリオリンピックも開催されます。そんな迷信(?)に負けないように元気に夏を乗り越えたいですね。
この病気は風邪のような症状から始まり、徐々に悪化していくことがあるため疑ったら早めの対処が大切です。マイコプラズマ肺炎の特徴や対処法、予防について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

マイコプラズマ肺炎とは?

マイコプラズマ肺炎はマイコプラズマという特別な細菌によって引き起こされる肺炎です。特に5歳から14歳の子どもや学生、若い成人に多く見られます。風邪のような初期症状から始まり、咳や発熱が長く続くのが特徴です。感染力が強く学校で流行することがよくあります。

症状

持続する咳:初期は軽い咳から始まり、次第に強くなっていきます。特に夜間に悪化することが多いです。

発熱:高熱が続くことがあります。微熱から始まり、徐々に高熱になるケースも見られます。

喉の痛み:喉が痛くなり、声がかすれることがあります。

倦怠感:体がだるく、食欲が減退することがあります。

頭痛や筋肉痛:風邪のような症状として頭痛や筋肉痛が現れることがあります。

診断と治療

マイコプラズマ肺炎の診断は、クリニックでは主に症状や診察所見・胸部X線などから診断します。
確定診断するためには血液検査が必要ですが、結果が出るのに時間がかかるので、軽症の場合はあまり行いません。治療には主に抗生物質が使用されます。

抗生物質:マイコプラズマに効果のある抗生物質がありますので、医師が処方します。抗生物質を正しく服用することで症状が改善します。

安静:十分な休息を取り、体力を回復させることが大切です。学校はしっかり休ませて、家で静かに過ごさせましょう。

水分補給:体内の水分を保つために、こまめに水分を摂らせましょう。発熱している時は特に脱水に気をつけましょう。

栄養バランスの良い食事:免疫力を高めるために、栄養バランスの良い食事を心掛けましょう。消化に良いものを選び、無理なく食べさせてください。

予防法

手洗いの徹底:手洗いは感染予防の基本です。外出から帰った時や食事の前後、トイレの後には必ず手を洗いましょう。

マスクの着用:マスクを着用することで、飛沫感染を防ぐことができます。特に人混みに出る時や学校での流行時期には効果的です。

部屋の換気:部屋の空気を清潔に保つために、定期的に換気を行いましょう。

規則正しい生活:十分な睡眠とバランスの良い食事、適度な運動を心掛け、免疫力を高めることが大切です。

保護者の方へアドバイス

マイコプラズマ肺炎は感染力が強いため家族内での感染にも注意が必要です。
以下の点に気をつけてください。

家庭内での感染予防:家族全員で手洗いやうがいを徹底しましょう。また、感染したお子様と接触する際にはマスクを着用し、感染拡大を防ぎます。

早めの受診:お子様が咳や発熱の症状を示した場合は、早めに医師に相談しましょう。早期の診断と治療が、重症化を防ぐために重要です。

無理をさせない:症状が軽減しても、無理に学校や保育園に通わせず、完全に回復するまで休ませることが大切です。

何か心配なことがあれば、いつでもクリニックにご相談くださいね。
次回も役立つ情報をお届けしますのでお楽しみに!

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