季節外れのインフルエンザについて

こんにちは、有明こどもクリニック豊洲院院長の「のりちゃん先生」こと、村上典子です。

インフルエンザといえば冬に流行するイメージが強いですが、去年は季節外れに8月末から大流行しました。

そしてなんと、東京の湾岸エリアにある当院ではちょこちょこインフルエンザAのお子様が受診されています。聞くところによると数件の保育園で流行っているとのこと。

この「季節外れのインフルエンザ」は、特に注意が必要です。今回は、季節外れのインフルエンザの特徴や予防法、対処法について詳しくお伝えします。

季節外れのインフルエンザとは?

インフルエンザは、通常冬季に流行しますが、季節外れに発生する場合もあります。これは、季節や気候に関係なくインフルエンザウイルスが存在するためです。季節外れのインフルエンザは、以下のような理由で起こることがあります。

旅行や帰省:海外旅行や遠方への帰省などでウイルスが持ち込まれることがあります。

感染経路の多様化:コロナ禍が終息し、海外からの旅行客・出張者など人々の移動が活発化し、インフルエンザウイルスが異なる季節でも拡散しやすくなっています。

免疫の低下:季節の変わり目や酷暑の疲労などで免疫力が低下している時期に感染しやすくなります。

季節外れのインフルエンザの症状

季節外れのインフルエンザの症状は、通常のインフルエンザと同様です。主な症状は以下の通りです。

急な高熱:38℃以上の急な高熱が見られます。
喉の痛み:喉の痛みや腫れが特徴的です。
咳や鼻水:咳や鼻水が続くことがあります。
筋肉痛や関節痛:体全体に痛みが広がることがあります。
倦怠感:強い倦怠感や疲労感を感じることがあります。

季節外れのインフルエンザの予防法

季節外れのインフルエンザを予防するためには、以下のポイントに注意しましょう。

ワクチン接種:インフルエンザワクチンは、毎年10月ごろから接種が開始されます。なるべく早く接種しましょう。特に13歳未満のお子様は2−4週の間隔で2回の接種が必要なので早めに打ち始めたいですよね。

手洗いの徹底:外出後や食事前、トイレの後など、こまめに手洗いを行いましょう。石鹸と水でしっかりと洗い流すことが重要です。

マスクの着用:混雑した場所や人が多い場所では、マスクを着用して感染リスクを減らしましょう。

適切な湿度の維持:室内の湿度を適切に保つことで、ウイルスの活動を抑えることができます。水分摂取をこまめにすること、うがいをすることも効果的です。

バランスの良い食事と十分な睡眠:免疫力を高めるために、バランスの良い食事と十分な睡眠を心掛けましょう。ビタミンCやビタミンDを多く含む食品を摂取することも効果的です。

季節外れのインフルエンザの対処法

もし季節外れのインフルエンザにかかってしまった場合は、以下の対処法を参考にしてください。

早期の受診:インフルエンザの症状が現れたら、早めに医師の診察を受けましょう。抗インフルエンザ薬の処方が適切なタイミングで受けられるようにします。

安静と休養:インフルエンザにかかった場合は、無理をせず十分な休養を取ることが大切です。特に高熱がある場合は、無理をせずに寝て過ごしましょう。

水分補給:発熱や倦怠感で食欲がない場合も、水分補給は欠かさず行いましょう。スポーツドリンクやスープなど、体に優しい飲み物を摂取してください。

他人への感染予防:感染を広げないために、家族や周囲の人にマスクの着用をお願いし、手洗いやうがいを徹底しましょう。特に高齢者や小さな子供がいる場合は注意が必要です。

無理をしない:完全に回復するまで無理をせず、医師の指示に従って療養しましょう。職場や学校には、症状が改善して適切な療養期間(基本は発症後5日)を経てから登校や出勤するようにしましょう。

パパ・ママへのアドバイス

特に小さな子供がいる家庭では、季節外れのインフルエンザにも注意が必要です。以下の点に気をつけてください。

こまめな観察:子供の体調をこまめに観察し、異常があれば早めに医師に相談しましょう。特に高熱が続く場合や呼吸困難がある場合は注意が必要です。

家庭内での感染予防:家庭内での感染拡大を防ぐため、家族全員で手洗いやうがいを徹底しましょう。家の中でもマスクの着用を心掛け、清潔な環境を保ちます。

予防接種の確認:子供や家族全員の予防接種が済んでいるかを確認し、不足があれば医師に相談してください。

季節外れのインフルエンザについて正しい知識を持ち、予防と対処法を実践することで、家族全員が健康に過ごすことができます。何か心配なことがあれば、いつでもクリニックにご相談くださいね。

次回も役立つ情報をお届けしますのでお楽しみに!

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