赤ちゃんの吐き戻しについて

こんにちは、有明こどもクリニック豊洲院院長の「のりちゃん先生」こと、村上典子です。

赤ちゃんがミルクや母乳を飲んだ後に吐き戻してしまうことは、ママやパパにとって心配の種ですよね。しかし、赤ちゃんの吐き戻しは多くの場合、生理的なものであり、特に問題がないことがほとんどです。今回は、赤ちゃんの吐き戻しの原因、予防法についてお伝えします。そして明日は病的な吐き戻しの兆候について詳しく書くようにしますね。

生理的な吐き戻しの原因

赤ちゃんが吐き戻しをしやすい理由は、主に以下の要因によります。

胃の形状:赤ちゃんの胃は大人と比べてまだ未発達で、形状も横長です。このため、胃の内容物が逆流しやすくなります。

食道の筋肉の未熟さ:赤ちゃんの食道と胃をつなぐ筋肉(下部食道括約筋)はまだ弱い(ゆるい)ため、ミルクや母乳が胃から食道に逆流しやすくなります。

大量の空気を飲み込む:授乳中に赤ちゃんが空気を一緒に飲み込むことがあります。この空気が胃にたまり、ゲップや吐き戻しの原因となります。

飲み過ぎ:まだ赤ちゃんの胃袋の大きさが小さいのに、一度に大量のミルクや母乳を飲むと、胃がいっぱいになり吐き戻しやすくなります。

吐き戻しの予防法

赤ちゃんの吐き戻しを減らすためには、以下の予防法を試してみましょう。

授乳後の縦抱き:授乳後に赤ちゃんを少なくとも30分間縦抱きにして、重力でミルクや母乳が胃に留まるようにします。これにより、逆流を防ぎやすくなります。

適度な授乳量:赤ちゃんが一度に大量に飲まないよう、吐き戻しが多い時は、一回の授乳量を少し減らして、回数を増やして授乳することを心掛けましょう。

ゲップをさせる:授乳の途中や授乳後に赤ちゃんにゲップをさせることで、胃にたまった空気を出し、吐き戻しを減らすことができます。

頭を高くする:授乳後に赤ちゃんを寝かせる際は、少し頭を高くする姿勢にすると良いでしょう。ベビーベッドのマットレスの下にタオルを敷いて傾斜を作るなどが効果的です。

服やおむつの締め付けを緩める:服やおむつの締め付けが強いと、胃に圧力がかかり吐き戻しやすくなります。赤ちゃんが快適に過ごせるよう、お腹を締め付けないよう、ベビー服やオムツを調整しましょう。

明日はより心配な吐き戻しの兆候についてお伝えします。

次回も役立つ情報をお届けしますのでお楽しみに!

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