ニキビの原因と対策、年齢に応じたスキンケア方法

こんにちは、有明こどもクリニック豊洲院院長の「のりちゃん先生」こと、村上典子です。

ニキビは、思春期の子どもから大人に至るまで悩む人が多い肌トラブルの一つです。特に思春期にはホルモンバランスの変化によってニキビができやすく、早期からの正しいケアが大切です。

今回は、ニキビの原因と対策、年齢に合わせたスキンケア方法について詳しくご紹介します。

ニキビの原因

ニキビは、皮脂腺が活発になり、毛穴が詰まることで発生します。詰まった毛穴にアクネ菌が増殖すると、炎症を引き起こし、赤いニキビや膿を持ったニキビになります。特に思春期やホルモンバランスの変化が起こる時期は、皮脂分泌が増えるため、ニキビができやすくなります。

皮脂の過剰分泌
ホルモンの影響で皮脂腺が刺激され、皮脂が過剰に分泌されることが原因です。特にTゾーン(額や鼻まわり)は皮脂が多く出やすいため、ニキビができやすくなります。

毛穴の詰まり
皮脂や古い角質が毛穴に詰まると、毛穴の中に皮脂がたまり、これがニキビの原因になります。適切な洗顔や角質ケアを怠ると、毛穴の詰まりが進行しやすくなります。

アクネ菌の増殖
皮脂がたまった毛穴にはアクネ菌が増殖しやすく、炎症を引き起こします。これが、赤く腫れたニキビや膿を持ったニキビの原因です。

ニキビの種類

ニキビは進行段階により、さまざまな形で現れます。それぞれのニキビに合わせたケアが必要です。

白ニキビ
毛穴に皮脂や角質が詰まり、白っぽく見えるのが白ニキビです。炎症がまだないため、適切なケアで早期に改善が期待できます。

黒ニキビ
毛穴が詰まった状態で毛穴が開き、詰まった皮脂が酸化して黒く見えるものが黒ニキビです。洗顔や角質ケアをしっかり行うことで改善が期待できます。

赤ニキビ
詰まった毛穴でアクネ菌が増殖し、炎症を引き起こしたものが赤ニキビです。この段階では、早めの治療が必要になります。

膿ニキビ
赤ニキビが進行して膿がたまった状態が膿ニキビです。無理に潰すと跡が残る可能性があるため、皮膚科での適切な処置をおすすめします。

ニキビの基本的なケア方法

ニキビを防ぐためには、日々のスキンケアが大切です。適切なケアを行い、肌を清潔で健康な状態に保つようにしましょう。

洗顔で皮脂や汚れをしっかり落とす
洗顔は1日2回を目安に、皮脂や汚れを優しく落とします。ゴシゴシ洗わず、泡を立てて優しく洗顔し、Tゾーンやあごなど、皮脂が多く出る部分は丁寧に洗いましょう。

保湿を忘れずに
ニキビ肌には、適度な保湿が欠かせません。乾燥が進むと皮脂の分泌が増えるため、洗顔後には保湿剤を使い、水分と油分のバランスを整えることが重要です。

触らない・つぶさない
ニキビを触ると、雑菌が入って悪化する可能性があります。また、ニキビを無理に潰すと跡が残る原因になります。できるだけ触らず、皮膚科での治療を受けることが大切です。

年齢別のスキンケア

ニキビができやすい思春期と、成人後の大人ニキビでは原因が異なることも多いため、それぞれに合わせたケアを行いましょう。

思春期のニキビケア
思春期のニキビは、主にホルモンバランスの変化が原因で皮脂分泌が増えるため、過剰な皮脂を取り除き、毛穴の詰まりを防ぐケアが重要です。洗顔や保湿を基本とし、刺激の少ないニキビ用のスキンケアアイテムを使うと良いでしょう。

大人のニキビケア
大人ニキビは、ストレスや生活習慣、乾燥が原因で発生しやすいです。過度な洗顔は乾燥を招くため、保湿を重視し、必要に応じて化粧水や乳液で水分をしっかりと補います。また、睡眠不足やストレスはニキビを悪化させるため、規則正しい生活を心がけましょう。

生活習慣の見直しも大切

ニキビはスキンケアだけでなく、生活習慣も影響します。日常生活でのケアが肌の健康に直結するため、以下のポイントにも気を配りましょう。

バランスの良い食事
栄養バランスの良い食事を心がけ、ビタミンやミネラルをしっかり摂りましょう。特にビタミンB群やビタミンC、亜鉛は皮脂の分泌をコントロールし、肌の健康をサポートします。

睡眠をしっかりとる
睡眠不足は、ホルモンバランスを乱し、ニキビを悪化させる原因になります。毎日規則正しい生活を送り、質の良い睡眠を心がけましょう。

ストレス管理
ストレスは皮脂分泌を増やし、ニキビを引き起こす要因となります。リラックスできる時間を作り、ストレスをうまく解消する習慣を身につけましょう。

皮膚科での治療も検討する

自宅ケアで改善が見られない場合や、ニキビが悪化している場合は、皮膚科での治療を検討するのも一つの手です。皮膚科では、外用薬や内服薬、ニキビ専用のスキンケア指導などが行われるため、早期の治療が期待できます。

抗菌薬の使用
炎症が進行しているニキビには、抗菌薬を使ってアクネ菌の増殖を抑える治療が行われます。

ピーリングやレーザー治療
毛穴の詰まりを解消するためにピーリングを行うこともあります。ニキビ跡にはレーザー治療も効果的ですので、医師に相談してみましょう。

ニキビは、子どもや大人にとっても悩ましい肌トラブルの一つですが、正しいスキンケアと生活習慣の見直しで改善が期待できます。特に思春期のニキビは一時的なものですが、適切なケアで悪化を防ぎ、肌を清潔に保つ習慣を身につけましょう。

気になる場合は、皮膚科での相談も有効です。お子さんの健康な肌を保つため、スキンケアと生活習慣のサポートをしてあげてくださいね。

次回も役立つ情報をお届けしますのでお楽しみに!

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