肌の乾燥が気になる季節に!赤ちゃんから大人までのスキンケアのポイント
こんにちは、有明こどもクリニック豊洲院院長の「のりちゃん先生」こと、村上典子です。
秋から冬にかけて、気温が下がり湿度が減る季節は、肌の乾燥が気になりますよね。特に乾燥しやすい赤ちゃんの肌や子どもの肌を守るためには、保湿と適切なスキンケアが大切です。今回は、乾燥肌のスキンケアのポイントや、おすすめの保湿方法について詳しくお話しします。
肌の乾燥が起こる原因
乾燥肌は、皮膚の水分量が不足し、バリア機能が低下することで起こります。秋冬は湿度が低くなるだけでなく、暖房の影響で室内の空気も乾燥するため、肌が乾きやすくなります。とくに赤ちゃんやお子さんは皮膚が薄く、バリア機能が未熟なため、より乾燥しやすいのです。
・皮脂の分泌が少ない
赤ちゃんや小さな子どもは、皮脂腺が未発達で皮脂の分泌が少ないため、肌が乾燥しやすくなります。皮脂は肌を守る天然の保湿成分ですが、不足すると肌の表面から水分が失われやすくなります。
・水分保持力が弱い
子どもは大人に比べて皮膚の角質層が薄いため、水分が蒸発しやすく、乾燥を感じやすいです。
乾燥肌のスキンケアの基本ポイント
乾燥を防ぐためには、毎日のスキンケアがとても重要です。保湿を中心としたケアで、肌のバリア機能を強化しましょう。
・お風呂の後にすぐ保湿を
お風呂から上がった後は、肌の水分が蒸発しやすいため、タオルで軽く押さえるように拭き、3分以内に保湿剤を塗るのが理想的です。早めの保湿が肌の水分保持に効果的です。
・適切な保湿剤を選ぶ
保湿剤には、ローション、クリーム、軟膏などの種類があります。ローションは水分が多くさっぱりとした使用感が特徴で、クリームや軟膏は油分が多く、より保湿力が高いです。季節や肌の状態に合わせて、保湿力の高いものを選びましょう。特に乾燥が強い冬は、クリームや軟膏タイプがおすすめです。
・優しく保湿する
保湿剤は手のひらで温め、優しく包み込むようにして肌に広げます。摩擦を避けるため、ゴシゴシこすらないようにしましょう。
年齢別のスキンケアポイント
肌の乾燥対策は、年齢によって適切なケア方法が異なります。それぞれの年齢に合わせたスキンケアのポイントをご紹介します。
・赤ちゃんのスキンケア
赤ちゃんの肌は非常にデリケートで、刺激に敏感です。できるだけ無添加・低刺激の保湿剤を使用しましょう。お風呂上がりの全身ケアを忘れずに行い、特に乾燥が目立つ頬やお腹、太ももなどは重点的に保湿します。
・子どものスキンケア
皮膚が少しずつ強くなってくる幼児期も、乾燥しやすい部位は重点的にケアが必要です。お子さん自身が保湿を習慣づけられるように、保湿剤を一緒に塗ったり、歌を歌いながら塗ってあげたりと工夫して楽しみながらスキンケアしましょう。
・思春期のスキンケア
思春期になると皮脂の分泌が活発になりますが、乾燥も感じやすいです。洗顔後に必ず保湿し、必要に応じて油分と水分のバランスを整えるローションやジェルタイプの保湿剤を選ぶと良いでしょう。
おすすめの保湿成分
保湿剤を選ぶときに注目したい成分があります。以下の成分が含まれる保湿剤は、乾燥肌に効果的です。
・セラミド
セラミドは、肌のバリア機能を強化し、潤いを保つのに役立つ成分です。乾燥肌のスキンケアには、セラミド配合の保湿剤が特におすすめです。
・ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は、保湿力が高く、肌の水分を保持する作用があります。ローションやクリームに含まれていると、しっとりとした潤い感が得られます。
・グリセリン
グリセリンは、肌をしっとり保つために使われる成分で、敏感肌にも適しています。保湿剤の成分としてよく使われ、赤ちゃんから大人まで幅広く使いやすいです。
日常生活でできる乾燥対策
乾燥対策はスキンケアだけでなく、日常生活の工夫も大切です。以下のようなポイントに気をつけると、乾燥肌の予防がより効果的になります。
・部屋の湿度を保つ
暖房を使うと室内の空気が乾燥しやすくなるため、加湿器を使って湿度を50〜60%に保つと良いでしょう。また、濡れタオルを干したり、観葉植物を置くことで自然に湿度を保つ方法も効果的です。
・お風呂の温度と入浴時間を調整
熱いお湯に長時間入ると、肌の水分と皮脂が流れ出てしまい、乾燥が進むことがあります。また温まりすぎると皮膚のかゆみも増してしまいます。お風呂の温度は38〜40℃程度に設定し、長湯を避けましょう。
・こまめに水分を摂る
肌の乾燥を防ぐためには、体の内側からも水分補給が大切です。お水やお茶をこまめに摂取し、体内の水分が十分に保たれるようにしましょう。
肌の乾燥は、気づかないうちに進行しやすいですが、毎日のスキンケアや生活習慣の工夫で十分に予防できます。特に冬場は肌が乾燥しやすいため、保湿ケアを忘れずに行い、子どもの肌を健やかに保ってあげましょう。何か気になる症状があれば、クリニックでの相談もぜひ活用してくださいね。
次回も役立つ情報をお届けしますのでお楽しみに!