子どもへの粉薬の飲ませ方:上手に飲める工夫と大切なポイント
こんにちは、有明こどもクリニック豊洲院院長の「のりちゃん先生」こと、村上典子です。
小さなお子さんに粉薬を飲ませるのは、親としては少し悩ましいものですよね。薬をしっかり飲むことは健康を守るためにとても大切ですが、子どもにとっては飲みづらかったり苦かったりするため、飲むのを嫌がることも少なくありません。
今回は、子どもが粉薬を無理なく飲めるようにするためのコツと大切なポイントについてお話しします。
薬を飲むことにモチベーションを与える
まず、薬を飲むことへのポジティブな気持ちやモチベーションを育てることが大切です。お子さんが「薬は嫌なもの」という印象を持たないように、楽しい雰囲気で薬を飲む準備を整えましょう。
・薬を飲むと元気になれるよ!
「このお薬を飲むと、もっと元気に遊べるよ」といった言葉かけで、薬を飲むことのポジティブな効果を伝えると、お子さんの不安が少し軽減されます。
・飲み終わったらシールを貼る
薬を上手に飲めたときには、褒めたりご褒美として小さなシールを貼るといった方法も効果的です。シールやスタンプなど、小さな達成感を感じられる工夫を取り入れることで、次も頑張ろうという気持ちにつながります。
ごまかさないでしっかり説明する
薬の味や飲み方を「ごまかす」ことなく、しっかりと伝えるのも大切です。お子さんに正直に話すことで、薬を飲むことの意味や必要性を少しずつ理解してもらえます。
・「お薬は少し苦いかもしれないけど、すぐに飲み終わるよ」と説明する
薬の味についても正直に伝えましょう。ごまかすと、実際に飲んだときの苦さにショックを受けたり、不信感を抱いたりすることがあります。少し苦いかもしれないけれど、すぐに終わることや飲むと良くなることを伝え、安心感を持たせましょう。
・子どもにも選択肢を与える
例えば「このスプーンで飲む?それともあのコップで飲む?」といった小さな選択肢を与えると、自分で選んで飲むという積極的な姿勢が生まれやすくなります。
大切な食事には混ぜ込まない
薬を飲みやすくするために食べ物に混ぜる方法もありますが、注意が必要です。子どもが大好きな食べ物や食事に薬を混ぜ込んでしまうと、その食べ物自体を嫌いになってしまうことがあります。
・日常の食事に混ぜない
食事の味が変わると、子どもは「ご飯が嫌いになった」と思ってしまうことがあります。特にお気に入りの食べ物には混ぜないようにしましょう。
・少量の水やジュースで飲みやすく工夫する
少量の水や、薬の飲み合わせに適した飲み物で、少しずつ飲みやすくする工夫をすると良いでしょう。薬を混ぜる際には、薬剤師に相談して、ジュースやヨーグルトなどで問題ないか確認してから使ってくださいね。
食事の前に先に薬を飲ませる
お子さんが薬を嫌がる場合、食事の最中に薬を飲ませると食欲が落ちてしまうこともあります。薬は、食事前に済ませておくとスムーズです。
・薬は食事の前に飲ませる
薬を先に飲ませてから食事に入ることで、食事を楽しく進めることができます。薬の後にご飯が控えていると思うと、薬を飲むためのモチベーションにもつながります。
・飲み終わった後の味をすぐに中和する
苦みが残る場合は、すぐに水やお茶を飲ませたり、甘い味の果物を少し食べさせて、薬の後味を消してあげると、次回も安心して飲めるようになります。
薬を飲むことは、子どもにとって健康を守るためにとても大切なことです。無理に飲ませるのではなく、楽しい気持ちやモチベーションを与えてあげることで、薬に対する不安や抵抗を少しずつ軽減できます。
また、ごまかさずにしっかりと説明することで、子どもが自分で理解しながら飲む姿勢を育てていけると良いですね。何かお困りごとがあれば、クリニックでの相談もぜひ活用してください。
次回も役立つ情報をお届けしますのでお楽しみに!