帰省中の注意点:転倒・転落などの事故に気をつけましょう
こんにちは、有明こどもクリニック豊洲院院長の「のりちゃん先生」こと、村上典子です。
こんにちは!豊洲みんなクリニック豊洲院 院長の村上典子です。帰省中や旅行中は、普段とは違う環境で過ごすことになるため、思わぬ事故が起きやすくなります。
特に小さなお子さんは、帰省先の環境で転倒や転落、頭をぶつける事故に遭いやすいものです。今回は、帰省中に気をつけたい事故防止のポイントについてお話しします。
普段と違う環境が引き起こすリスク
子どもたちはいつもの生活空間とは異なる環境にいると、好奇心旺盛になり、思いがけない行動をとることがあります。帰省先では、以下のような事故リスクが高まるため、事前の安全確認が重要です。
・階段での転倒・転落
自宅では階段にゲートを設置している家庭も多いですが、帰省先では安全対策が施されていないことがよくあります。急な階段や滑りやすい床は、転倒・転落のリスクが高く、頭部をぶつける大きな事故につながることもあります。
・家具やインテリアによるけが
帰省先には、角の尖った家具や壊れやすいインテリアがある場合もあります。小さな子どもが動き回ることで、ぶつかってけがをしたり、壊してしまうことがあります。
・畳や滑りやすい床
普段フローリングの環境で暮らしている子どもが、畳や古い床で走り回ると、足を取られて転びやすくなります。
・ベランダや窓からの転落
窓やベランダのロックが緩い場合、小さな子どもがよじ登って転落するリスクがあります。帰省先の安全確認を怠らないようにしましょう。
事故を防ぐためのチェックリスト
帰省先に着いたら、以下のポイントをチェックして、危険を回避しましょう。
・階段の安全対策
階段が急な場合や、滑りやすい材質の場合は、子どもが一人で階段に近づかないように見守りましょう。階段の下や上に仮設のゲートやバリケードを置くことで、転落リスクを減らせます。
・家具の配置を確認
テーブルや棚の角には、クッション材を貼るなどして衝撃を緩和する対策を行いましょう。ガラス製品や壊れやすいインテリアが手の届く場所にある場合は、高い場所に移動させてください。
・畳や床で滑らない工夫
古い畳や床で滑りやすい場合、ラグや滑り止めマットを敷くと良いでしょう。子どもが靴下で走り回ると滑ることがあるため、靴下を脱がせるのも有効です。
・ベランダ・窓のロック確認
窓やベランダに安全ロックがかかっているか確認しましょう。子どもが椅子やおもちゃを使って窓際に登らないよう、家具の配置も見直します。
・部屋の整理整頓
子どもが足を引っかける可能性のある物を床に置かないように整理します。特に、帰省先で使われるコードやカーペットの端は注意が必要です。
万が一転倒や頭をぶつけた場合の対応
事故は防げる場合が多いですが、万が一のために初期対応の方法を知っておきましょう。
・頭をぶつけた場合
頭をぶつけた直後に泣いて元気がある場合は、冷やして様子を見ます。患部に冷却シートや保冷剤をタオルで巻いて5〜10分冷やしてください。
以下の症状がある場合は、すぐに医師の診察が必要です。
意識がぼんやりしている
嘔吐が続く
手足の動きに異常が見られる
・階段での転落事故
転落後に痛みや腫れが強い場合や、手足の動きに違和感がある場合は、骨折の可能性もあるため、速やかに医療機関を受診してください。
・小さなけがの場合
擦り傷や切り傷は、清潔な水で洗い流し、消毒して絆創膏を貼ってください。
帰省中は、普段とは違う環境で新しい体験を楽しむチャンスでもありますが、安全対策が不十分になりやすい時期でもあります。事前に環境をチェックし、少しの工夫で子どもたちが安全に楽しく過ごせるように準備してあげてください。何か不安なことがあれば、クリニックに相談することも検討してくださいね。
次回も役立つ情報をお届けしますのでお楽しみに!