五月病と子供の不登校:学校に行きたくないと言われた時の声かけのヒント
こんにちは、有明こどもクリニック豊洲院院長の「のりちゃん先生」こと、村上典子です。
今日は、五月病ともいわれる、この時期にお子さんが「学校に行きたくない」「朝起きられない」などと言った時の対応についてお伝えしたいと思います。ママとして、小児科医として、少しでもお役に立てれば嬉しいです。
◆五月病とは?
五月病は、新学期が始まって一ヶ月ほど経った5月頃に、新しい環境や生活リズムに慣れず、心や体のバランスを崩しやすい時期のことを指します。特に、学校やクラスの変化に戸惑うお子さんにとっては、ストレスが溜まりやすい時期でもあります。
◆もしお子さんが「学校に行きたくない」と言ったら
・お子さんの気持ちに寄り添う
まずは、「そうだよね、学校に行くのって大変だよね」と、お子さんの気持ちを受け止めてあげましょう。「分かってもらえた」という安心感が、お子さんにはとても大切です。
・無理に説得しない
「なんで行きたくないの?」と責めるのではなく、「どうしたの?」と優しく聞いてみましょう。お子さんが話したいと思うまで待つことも大事です。
・具体的な問題を探る
「学校で何か嫌なことがあったの?」など、具体的に何が嫌なのかを聞き出す努力をしましょう。特定のクラスメイトや授業、先生との関係など、具体的な原因を見つける手助けをしてあげてください。
・安心感を与える
「学校に行かなくても大丈夫だよ、今日は家でゆっくりしようか」と、無理に学校に行かせるのではなく、安心感を与えましょう。家でリラックスできる時間を設けてあげることも大切です。
・一緒に解決策を考える
お子さんと一緒に、どうすれば学校に行きやすくなるかを考えてみましょう。「先生に相談してみようか」「クラスの友達に話してみようか」など、具体的な対策を提案してみてください。
・専門家の力を借りる
要に応じて、学校のカウンセラーや専門医に相談することも大切です。お子さんが感じているプレッシャーや不安を専門家と共有し、適切なサポートを受けることで、お子さんの気持ちが楽になることがあります。
五月病や不登校は、お子さんにとってとてもつらい経験です。大切なお子さんが苦しんでいるのを見ると、親として胸が張り裂けそうな思いですよね。そんな時は焦って無理に解決しようとするのではなく、まずはお子さんの気持ちに寄り添い、共感することが大切です。
お子さんの話をよく聞き、一緒に解決策を考えることで、少しずつお子さんが前向きになっていくようにサポートしてあげてください。
無理せず少しずつ進んでいきましょう。困ったことがありましたら、どうぞクリニックにご相談にいらしてください。